「こんにちは」は、スピッツの曲です。
2016年に発表されたこの曲で、発売当時も感動しましたが、2021年の今ごろになって、一段と心に沁みる曲になってきました。
2021年現在、新型コロナウイルスの影響により、世界中で移動が停止、制限されています。
都道府県をまたぐ往来を自粛するように呼びかけられ、都市部では飲食店や商業施設の出入りも制限されているところもあります。治療の最前線で戦っている医療関係は特に状況が深刻です。
精神的な息苦しさだけではなく、ひとによっては、それこそ物理的な息苦しさを感じる世の中になっています。
こういう状況だからこそ、日常的に会えていたことが大事なことだったんだな、と改めて気が付きます。
定期的にライブが開催されて、チケットを申し込んで、当日には会場までの予定を組んで。時には、会場にいる同じスピッツファンの方々と交流したりして。開演を知らせる放送音の後で、スモークライトの向こう側から現れるスピッツのメンバーたち。
誰にとってもいつも通りであり、また誰にとっても特別な日でしたね。
ライブが中止になった今、深く心に沁みる曲のひとつが、スピッツの「こんにちは」です。
「こんにちは」は、ずっと会いたくても会えなかった人に会うことができたときの歌だと思います。何が原因かなんて想定していないとは思いますが、たぶんさすがのマサムネさんも、こんな世の中になるとは想像もしていなかったでしょう。まさか感染防止のための外出規制を歌った曲ではなかったはずです。
でも、2021年の状況が、「こんにちは」の状況と似ています。
「心に生えた足でどこまでも 歩いて行けるんだと気が付いて こんな日のために僕は歩いてる おもろくて脆い星の背中を」
サビです。直接会えなくても、心に足を生やせば、どこまでも歩いて行ける。そう言っています。
会えないのは寂しいですが、直接会うことだけが、出会いではありません。通信という手段もあります。心を相手に飛ばすことができれば、どこにいようと、繋がることができるんです。それこそ、まるで地球を歩くように。
また、こうも言えます。スピッツの発するサウンドは、地球のどこにいても、私たちは聴くことができます。スピッツが、心に生えた足を使って、私たちのもとにサウンドを届けてくれるからです。彼らは私たちのために、この星の背中を歩き続けてくれています。そのように聞こえます。
「こんにちは」は、その明るいサウンドと、前向きな歌詞で、とても元気になれる曲です。
ひとりだけど、ひとりじゃない。スピッツが私たちのもとへ、声を届けてくれるから。
そう感じさせてくれる曲です。
こんにちはは、すごいですね!!
「また会えるとは思いもしなかった 元気かはわからんけど生きてたね ひとまず出た言葉はこんにちは」
再び会えたときは、ぜひ、みんなで「こんにちは」と言い合いましょう。
それだけで涙がホロリできる気がします。
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