アナタがお買い物にいくとします。
スーパーA店では「男爵いも」が売っていました。
スーパーB店では「馬鈴薯」が特売されています。
八百屋C店では「じゃがいも」が人気商品だそうです。
見たところ、どの店も同じ「じゃがいも」のようです。 異なるスーパーさんを利用なさっている方なら、こういう光景に出くわすことがあると思いますが、さて、はたして違いはあるのでしょうか……?
中身に関しては、実は、これらはすべて同じものです。 まったく同じものですが、表記だけ違う、ということが起こっているわけなのです。 そして、私的には「男爵いも」と表記した、スーパーA店さんを「意識高いな」と思います。 どういうことかと申しますと、「じゃがいも」も「馬鈴薯」も、ジャガイモという、大きなくくりの総称です。
もともとは、江戸時代にジャカルタからやってきたイモということで、ジャガイモと呼ばれるようになったのですが、現在では、あの形状のイモのことを総称して、ジャガイモと呼んでいます。 馬鈴薯はジャガイモの中国名のようです。
中国で馬鈴薯というと違うものを指すようですが、日本に名前だけ輸入され、現在の形になったようです。
一方、男爵いもというのは、ジャガイモの品種の一つです。
煮炊きにするとホクホクになる、ジャガイモの代表的品種です。
スーパーB店さんも八百屋C店さんも、じゃがいもと表記しているものは、この男爵いものはずです。男爵いものことを、ばれいしょと一般的には表記しているからです。 でも、ジャガイモの品種は、男爵のほかに色々あります。
ネットリ系のメークインなどは有名ですね。
メークインもジャガイモのうちですが、男爵ではありません。
ほかにも、果肉が紫色の「シャドークイーン」などもあります。
コロッケにピッタリな「キタアカリ」
煮物向けの「とうや」
熟成して美味しい「インカのめざめ」
赤皮じゃがいもの「シェリー」
など、多種多様なじゃがいもがリリースされているのです。
つまり、男爵いもと表記しているスーパーA店さんは、
この多種多様なじゃがいもの品種を意識して、男爵いも、と表記していることがわかります。
スーパーA店さんは、男爵いものほかに、メークインなども品ぞろえしているはずです。
品種の違いを知ってもらえれば、その特性を生かして、より様々な料理を楽しむことができるというわけです。 じゃがいもと表記した隣でメークインやキタアカリを販売できませんからね。
どっちもジャガイモやんけ、ってなってしまいますから。
このように、現在の青果業界は品種にこだわりを持ちつつあります。 品種の違いが、美味しさの決定的な違いになることも少なくありません。
なので、その品種はどんな適性をもっているか、など、より細やかな売り出しが、スーパーさんなり、八百屋さんなりに求められつつあるというわけなのです。 ですので、より美味しいものを追い求めようとお考えの方は、
このように意識の高いお店を探してもらって、品種の違いを意識してみるのも、ひとつのテだと思います。
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