でも安心してください。野菜が足りていないのは、なにもアナタだけではないのです。
アナタの周りにいる人、ほとんどみんな野菜不足なのです。
1、日本人は、みんな野菜が足りていない……?
突然ですが、アメリカ人と我々日本人、どちらがより多くの野菜を食べていると思いますか?
ハンバーガーとビーフステーキの国アメリカの人々と、世界が誇る健康食である和食の国日本の人々、どちらでしょう?
正解は、なんとアメリカ人です。
「そんなバカな! アメリカは肥満が問題になっているじゃないか! 肥満が多いということは、バランスの悪い食生活をしてるからじゃないか!」
と思われる方もいらっしゃるでしょうけど、確かにそうです。
アメリカは、健康問題が深刻だったのです。それを重く見たアメリカの保健福祉省は、自国民に野菜を食べさせるため、積極的なキャンペーン活動を行ったのです。今の食生活では健康を害するので、食生活を改善しましょう、毎日5つの栄養素をバランスよく食べましょう、という啓蒙活動です。ファイブ・ア・ディ活動といいます。
学校での食育はもちろん、スーパーなど量販店を巻き込んで、大々的に行いました。その活動の成果があって、健康に対する関心が高まり、それと比例して野菜の購入額、摂取量があがっていった、というわけなのです。
一方の日本。
和食の国として、それはもう、世界がマネしたがるような、ヘルシーな食生活が根付いていました。およそ30年前までの話ですが。
それからは、どんどん野菜の消費量が落ち込んでいき、今では、あのアメリカ健康福祉省が「ヤバイ!」と思って、健康活動を焦って始めた頃のアメリカ人ぐらいまで、野菜を食べなくなってしまったのです。
むしろ、肥満という、目に見える形での不健康がアメリカにはありましたので、危機感を煽ることで健康志向を高めることは、比較的容易だったのかもしれません。
日本は、アメリカほど肥満の人が多いわけではありません。しかしながら、肉、米、魚と野菜のバランスは、昔と比べて、かなり崩れています。見た目が普通でも、栄養のバランスが崩れている方が多い分、問題は根深いかもしれませんね。
「私、太ってないし……」
って方、太ってなければいいという問題ではありませんよ……?
2、どのくらい足りてないの?
では、どの程度足りていないのでしょうか?
厚生労働省が定める、成人ひとりあたりの野菜摂取目標値は350gです。
350gというと、どの程度なのでしょう?
キャベツでいうと4分の1、たまねぎだと大1個、にんじんなら大きめ2本、きゅうりなら3本半、トマトなら大きなサイズで2個ぐらいです。
あるいは、これらの品目を使って350gを目指そうとした場合、キャベツとたまねぎの味噌汁、にんじんソテー、きゅうりの漬物、トマトサラダ、これを普通の皿に中盛ぐらいの分量を1食分ずつ食べると、1日分に届く計算です。
この分量、アナタは、楽にクリアできると感じますか? それとも多いと思いますか?
この、目標値350gに対して、日本人の平均は300gに届いていません。
一番野菜を食べている世代が60歳~80歳台なのですが、この世代は約320g程度と、目標値にこそ届いていませんが、比較的野菜を食べる習慣が残っています。ご長寿さんが多いのも、この習慣のためでしょう。野菜をしっかり食べている方が、たいへん多い印象です。
一方、平均を押し下げているのが、20歳から40歳の方です。
この世代の平均野菜摂取量が、250g程度です。目標値に対して、100gほど足りていないのです。
この世代が病気にかかりやすいですよ、とまでは言われていませんが、身体の機能を補助してくれる栄養素が十分に摂取されていない状況が続けば、将来的には、そうなる可能性が高いでしょう。
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