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スピッツ「どんどどん」は、盆踊り説。



こんにちは。八百屋テクテクです。

今回は、スピッツ「どんどどん」について解釈していきたいと思います。

結論から申しますと、この曲は、盆踊りのことを言ってるんじゃないのかなと思います。

まず、「どんどどん」というタイトル。太鼓をたたいている音ですよね。あと「ドンドドン」や「DON-DO-DON」みたいに、カタカナや英語ではなく、ひらがなを使っています。和風な感じがしますよね。和太鼓を「トゥナイト」に叩いて、神社の「センターでランデブー」するイベントといえば、盆踊りではありませんか

こじつけだと思いましたか。

では、どこまで盆踊りにこじつけられるか、順番に見ていきましょう。



待ちに待ってた 眠らないトゥナイト

天使もシラフではつらい 僕のハンドル汚れてるくさい

最高だ思い出すくらい 虫だった頃に戻って

「天使」は、守護天使、つまり、亡くなった人のことかなと。盆踊りは、お面をかぶって行います。なぜなら、亡くなった人がこっそり参加しても、わからないようにするためです。この天使は役職的に、普段は威厳たっぷりに「うむ、私が助けてしんぜよう」と偉そうに構えているのかもしれませんが、盆踊りだけは、特別です。楽しい踊りに参加するなら、シラフではいけません。面白い仮面をかぶって、みんなと一緒に楽しく踊らなければいけません。

「僕のハンドル汚れてるくさい」も、シラフではなくなった表現なのかなと。ハンドルは操縦するものですが、自分の肉体においてハンドルに該当するのは、心です。平常心が、まともじゃなくなってるゾ!?って言いたいのかなと。

そして、盆踊りに来ているみんな…守護霊も悪霊も含めて、みんなと一緒にハイになって、太鼓のどんどどん、という音に合わせて、虫みたいに踊り狂っている様子が描かれています。



嘘もホントも風に飛んでく

ちょうどセンターでランデブー インド製で最新のハイテク

許されないって知ってる ああなんて美しい空

盆踊りは、風習です。由緒正しい無形文化財である側面もありますが、男女が衣服が乱れるのを構わず踊りまくったことから、風紀を乱すとして禁止令がでた時代もありました。こういう嘘もホント、つまり、裏や表の側面も含めて、風習なのです。風に飛んでくとは、風習になっていく、という意味なのかなと。

「ちょうどセンターでランデブー」は、神社の中央でみんなが集まっている様子です。

「インド製で最新のハイテク」は、仏教のことですね。インド製ですし、日本の仏教は日本古来の風俗と合体して、オリジナルなものに進化しました。盆踊りもまた、この最新でハイテクな仏教の概念が、しこたま取り入れられています。

「許されない」の部分は、盆踊りのうち、由緒正しくない側面のことでしょう。衣服が乱れるほど踊り狂うのは、昔ながらなのかもしれませんが、今では許されません。公序良俗に反してしまいます。

「ああなんて美しい空」も、盆踊りの場面っぽい表現ですよね。盆踊りの夜には、花火が定番です。



優しい君が呼んでいる ひとつだけに従おう

流れ星を追い越して そのスピード感じてる

終わらないで 終わらないで

ランデブーとか、ハイテク、とか、妙にカタコトなんですよね。たぶん主人公は外国からやってきた人で、日本のお祭りや盆踊りをはじめて観た人なんじゃないでしょうか? 「盆踊りは、亡くなった人も来やすいように、みんな仮面を被るんですよ」と優しい彼女に教えられて「オーマイガー!」と興奮しているような、そんな人なんじゃないでしょうか。私たちが盆踊りと聞くと、おじいちゃんおばあちゃんのイベントというふうに思いがちですが、実はなかなかしっかりした文化的要素を持っています。逆にいえば、文化的要素があるけれども、古臭さがあって、日本人の間では、あまり話題にされない面なのかなと。たぶんこのブログにて、「どんどどんは盆踊りのことです」と解釈したら、その信ぴょう性は置いておいて、若い人のほとんどは離脱してしまうんじゃないでしょうか。「そんな古臭いものに、いとしのスピッツを結び付けないで! マサムネさんの音楽は、古臭さとは無縁の場所にいるのよ!」と。

まあそれはともかく、優しい彼女が、外国人の彼に、盆踊りについて教えています。こう踊ってください、とすぐそばでレクチャーします。みんなも一緒に輪になって踊っているんですけど、彼にとってはみんなに視線を合わせる余裕などなく、彼女の動きひとつだけに、自分の身体を合わせるのに精いっぱいです。これが、ひとつだけに従おう、としている部分なんじゃないかなと。

「流れ星」の正体は、星そのものではなく、星が通った際に起こる摩擦熱や、飛び散った塵だそうです。これはつまり、花火のことなんじゃないかなと。花火がバーンと咲いて、チリチリチリ、と落ちていく様を、流れ星と表現したのではないかなと。

この、花火がバーンってなっているのを背景に、僕と彼女が踊っている。盆踊りは、その昔は夜通し行われたそうですが、どうかこの夜も、終わらないで、終わらないで、と願っている、という場面なんじゃないかなと。



青とピンクの 音に酔いましょう

ヘンな挨拶かわしたよ 薄く切った食パンで感謝状

ディスプレイ上違うかも その数字は飾りだって

「青とピンクの音」もまた、花火なのかなと。色とりどりの花火、綺麗ですね。

また、ここは盆踊り会場である、神社です。神社では、二礼二拍手一礼という、神社以外ではすることのない、ヘンな挨拶をする必要があります。

「薄く切った食パンで感謝状」もまた、二礼二拍手一礼のことを表しているんじゃないかなと。パンパンと音を鳴らして感謝する、というやり方を教えられたけれど、どうも外国人の彼にとっては覚えづらい儀式だったようで、後で日記には「薄く切った食パンで感謝状」なる、意味がわからない内容になってしまった、という感じなのかなと。

「ディスプレイ上違うかも その数字は飾りだって」は、賽銭箱のことかなと。「ここに、お金を入れます」とレクチャーされたけれども、箱には昔の通貨である「銭」が使われています。「オーゥ、ボク、銭はモッテナイヨ、円ならアルケド…」と困惑したのではないのでしょうか。

そんな彼に、彼女は教えてくれます。「これは、円でいいのです。あと、いくらでもいいのです。みんな5円が多いかな。ご縁がある、と言うでしょう?」

それを聞いて、彼はまた驚きます。「オーゥ、ディスプレイ上、銭と書いてあるのですネ! あと、ご縁とは良いデスネ! たった5円でグッドリレーションシップを築けるなんて…ジャパンのワビサビに比べれば、数字の大きさばかりを追い求めるキャピタリズムとは、ただの飾りなのかもシレマセンネ」



かわいい君が笑ってる 悩みの時が明ける

やわらかな綿の上 初めての懐かしさ

終わらないで 終わらないで

外国人の彼の反応をみて、かわいい君が笑っています。まさに盆踊りにより、グッドリレーションシップを築けた瞬間でしょう。

「悩みの時」とは、この詞には全然悩みの種なんて現れていないので想像するしかないんですけど、外国人の彼にとっての悩みが、盆踊りで明けたということだと思うのです。「日本で暮らそうかどうか迷ってたけど、やっぱり日本がいいと思った。ここで暮らそう」とか。

良い浴衣は、綿が使われています。汗をよく吸ってくれるし、サラッと着ることができます。盆踊りの浴衣は、綿です。盆踊りの最中、この浴衣の上から、彼女に触れました。「初めての懐かしさ」という、逆の感情をぶつけ合ったような、そんな動揺が起こりました。

この瞬間が、終わらないで、終わらないで、と願っています。




という感じで解釈してみましたが、いかがでしたでしょうか?

ここまで解釈してみると、意味不明に思えてきたものが、急に意味を持ちだしたように思います。不思議ですね。

なおかつ、わざと意味不明にしているのではないかなとも思えます。まあ、この曲においては特に、リズムや韻を踏むことこそが重要なので、詞の意味については、成立していることに拘りがなかったのかもしれません。こだわらないからこそ、面白い曲になったのだと思います。

その一方で、私は、この詞の意味がわかりにくいことに、別の感情があります。盆踊りに交じって踊る、この世のものではない者たちの、囁きのように聞こえるのです。守護霊、または悪霊たちが、私たちの言葉ではない、別の言語で、現世の者たちと交流をはかろうとしているような……。

もしこの詞のテーマが盆踊りだとするなら、この意味の通じない言葉たちのチョイスは、この世のものではない者たちに対するメッセージなのかもしれません。



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