こんにちは。八百屋テクテクです。
今回は、坂井市の夏祭りでの、ほくりくアイドル部の公演の様子をレポートしたいと思います。
今年は6月から続く大変な猛暑で、35度越えは当たり前となっていました。普通は35度を超えたら外出を控えるのが賢明です。クーラーの効いた部屋で、冷たいサイダーでも飲んでいるのが、正しい猛暑の過ごし方だと言えるでしょう。なんなら、八百屋さんだったら野菜の冷蔵室に引きこもっているのもいいかもしれませんね。ミストが出る冷蔵室で作業して、手がかじかむくらい寒くなってきたら、むわっとしている外に出る。逆サウナです。仕事も進んで一石二鳥ですね。逆サウナ、この夏だれか企画しないんでしょうか?
私もまた、ほくりくアイドル部のライブが坂井市であります、とSNSでの告知で知っていたのですけれども、この暑さで躊躇していました。いこっかな~どうしよっかな~、と。そんな思いのまま午前中はダラダラと仕事して過ごしていたんですけど、午後になって、空が曇ってきて過ごしやすくなってきました。
「おい、涼しくしてやったぞ。お祭り行きなよ」
と天が言っているようです。
暑ければ外に出ないし、暑くなければ外に出ます。天候に左右される野菜を相手にしているだけあって、こういう時の行動も、天に従うのが八百屋さんのサガみたいなものですね。
ということで夏祭り公演で、ほくりくアイドル部の公演を見てきました。
この日私が注目したのは、渡辺萌叶さんです。
彼女の踊りは、指先一本に至るまで、とてもきめ細やかでした。手をスウィングさせる動作を行う場合など、肩と、腰まで使ってスウィングしていました。彼女の全身が、彼女の意思に忠実に従っているのです。体中の器官すべてを、自由自在に従わせることができるのです。
彼女がステージ上で踊るのを眺めていて思いました。たぶんなんですけど、渡辺萌叶さんは、他のひとより多くの感覚が開花しているのです。ひとは生まれてすぐは、だいたいの感覚が眠っています。それを時間をかけてゆっくり目覚めさせて、育てていくのです。この感覚が育つことで、心や体をより上手に使うことができるようになります。速く走れるようになったり、勉強がわかるようになるのです。他人の感情を理解したり、自分の気持ちを上手に表現できるようになるのも、そうですね。SNSで渡辺萌叶さんの言葉や所作に触れ、また公演で踊りを目にしていると、開花している感覚の数がとても多いと感じます。ひとはそれを天腑の才と言い表します。天才ということです。
公演の時間に向けて天気が落ち着いたのも、天が私に渡辺萌叶さんを見せたいと思ったからかもしれません。天にモノを与えられるというのは、えてしてそういう摩訶不思議な力が働くことがあります。まぁ渡辺萌叶さんの天腑の才は本物でも、それを眺めている私はただの凡才な八百屋さんなので、やっぱり天は関係ないかもしれませんね。とはいえ、私は今回、天に導かれて、天才の踊りを眺めた、という出来事に遭遇した、ということだけは、ここに記しておきたいと思います。
渡辺萌叶さん、このまま順調に感覚感性が育っていけば、広大な大都会福井にも、収まりきれないぐらいさらに巨大な存在になって、とんでもないことになるかもしれませんね。
あと、羽生田結月さんと、林風奈さんの二人。二人が隣同士に配置したことで、コンビネーションが楽しめました。はじめての人にはあまりピンとこなかったかもしれませんが、二人は同期です。そんな二人の仲のいい様子をSNSとかで見聞きしたりしていると、和やかになれる場面がありました。この日のメンバーは、福井出身の5人に、キャプテンの松井裕香里さんを合わせた6名での公演でしたが、少数だからこそのやりとりとか、発見とか、あるんですね~。
これもメンバーが少なかったことの副産物かもしれませんが、佐古真莉亜さんのマイクがあったのもよかったです。お話の内容自体は、いつものほくりくアイドル部に関する案内だったのですが、マイク持って喋ることの意味は重いと思います。滞りなくいけて、よかったです。…とここまで書いていて思ったんですけど、もしかしたらお話していた内容については、もっと別のことをお話していたかもしれません。なんという体たらく。ウーム脳みそのほとんどが野菜のことに占領されてしまっている私では、せっかくの晴れ舞台にもお応えできていませんね。もったいない話です。もっと佐古真莉亜さんの活躍、見なくてはいけませんね。
山中彩也乃さんは、めっちゃよかったです。彩也乃さんに限った話ではないかもしれませんが、SNSをフォローして、人柄を把握しておくと、ステージがより楽しめると思います。彩也乃さんは普段のSNSでは、落ち着きのある清楚な人なのですが、そんな彼女がほくりくアイドル部の、元気いっぱいの楽曲を踊ると、はたしてどうなるのか…。そういうのが楽しめます。今回はどの場面でも彩也乃さんらしさを感じられたのが、よかったですね。
あっ、そうそう。公演の終盤で、キャプテンの松井裕香里さんがひとりステージから飛び出して、観客席を周回しはじめました。どの公演でもすっかり見慣れた光景ですね。そこで私の席のすぐそばまで来て目が合ったんですけど、こういう場合ってみなさんどうしてますか? テンション高くウェーイってやりますか? 裕香里さんとしては、曲の最中ということもあって早くステージ上に戻らなきゃいけないのに、子供たちとか、知り合いっぽい人とかがいると、ついひとこと、ふたことサービスしています。私は普通の八百屋さんなんですけど、このスーパースターと過去にすこし…面識がないこともないので、声をかけてくださるかもしれません。なので、ついためらってしまいます。私との時間があれば、他の人と交流する時間があるのに、とか。いやでも、しばらく顔をあわせていないので、私の顔をみてもわからないかもしれません。「え? なんか知り合いっぽいムーブしてますけど、誰ですか?」みたいに、素っ頓狂な顔をされるかもしれません。だからといって他人のフリをしてたら、「いやいや、アナタは八百屋さんですよね?どうして他人のフリしたんですか?」と問われかねないじゃないですか。ウーム。私、変なことで悩んでます?
とりあえず、「公演楽しいですぅ~」って顔をして、手を振ってその場をやりすごしました。松井裕香里さんを、ほくりくアイドル部を応援したい気持ちには変わりがないので、このジレンマを抱えつつ、楽しみつつ、また次回の公演を楽しみに待ちたいと思います。ほくりくアイドル部のみなさん、それを見に来てくれたお客さん、実行委員会の方。暑い中お疲れさまでした。楽しかったです。
またお会いしますよ。
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